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カッコウの官能小説劇場

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第二章 第四節

 三人が闘技場の真ん中で呆然としていると、中断していた試合の再開を告げられたかのように、観客が歓声を上げる。
「ふははははは、とんだ邪魔が入ったが、まだ勝負はついておらんぞ。存分に戦って私を楽しませるがよい!」
 いつの間にか、塔の主はまた壁の上に立っており、美闘士達の前には、巨大イソギンチャクが蠢いていた。。
 苦労して大半の触手を切り落としたはずが、魔物の姿は現れた時のように無傷のままだった。

「卑怯じゃない! さっきの続きじゃないの!?」
 レイナはなんとか混乱から立ち直って叫ぶ。
 テナルドと塔の主が同一人物であり、人格が二つに分かれてしまった、と彼らは言っていた。それがどういうことなのかは良く理解できない。
 しかし塔の主が誰であれ、倒すことに失敗して、悪夢のような戦いがまだ続いているということは確かなようだった。
「おやおや、そんなことを言える立場かね。リセットしてしまったのは君のせいではないか」
「くぅっ」
 三人は絶望を振り切るように武器を取った。
 既に気力・体力を限界まで振り絞って戦った後である、催淫毒も消えてはいない。もはや勝敗の行方は確定していた。それでも美闘士達は悩ましい肢体を必死に動かし、武器を振るう。
「きゃぁぁ!」
「あぐっ、だめ……」
 しかし程なくして無情な触手が美闘士の手足を捕えた。体の自由を奪われた裸の乙女達には、もはや抵抗することもかなわない。

「くっ、あああっ」
「どうやら、勝負あったようだな」
 最後にレイナの手から剣が離れ、音を立てて地面に落ちたのを見て、塔の主が宣言する。
「この勝負、魔物の勝利、レイナ、トモエ、ノワの敗北である!」
 観客から大歓声が上がる。
「しかし敗北したとはいえ、美闘士達も良く闘い我々の目を楽しませてくれた。よって、ここにその健闘をたたえようではないか。
 まずは、森の番人ノワ! 可憐なるハーフエルフの少女だ」


 ノワにの両手首に絡みついた触手が持ち上げられ、幼さの残るノワの体が高々と宙づりになる。触手が伸びてノワの体が観客席のすぐ前まで運ばれた。
「きゃぁっ! いやあああぁっ!」
 両足首にに絡みついた触手により、強制的に足を持ち上げられ開かされた。ノワは幼児に小便をさせるような格好で、その滑らかな肉の合わせ目までもが観客の晒し者にされる。
「やだあ、見ないでぇ。きゃうっ、くふぅん」
 観客の視線を肌に突き刺さるように感じ、羞恥のあまりノワは思わず泣き声を上げる。
 さらに枝分かれした細い触手がノワの体を這い回り敏感な柔肌に刺激を与え、甘い声を上げさせる。
 二本の細い触手がノワの白い肉畝にかかると、閉じられていた未成熟の秘門を左右に開いた。
「やっ、そこはあ……」
 もがいてなんとか逃れようとするが、張り付いた触手には何の意味もなかった。

「顔や胸だけじゃなくてあそこも可愛いなあ。見ろあの綺麗なピンク色」
「ぴらぴらも一応あるんだな。隠れてるだけで」
「でもちょっと濡らし過ぎじゃない。クリちゃんなんてあんなに立ってる。無邪気そうな顔して、本当は相当エッチなのよ」
「穴が物欲しげにひくひくしてやがる。突っ込みてえなあ、ありゃかなりきつそうだぜ」

 ノワの耳に入るのを気にした様子もなく、観客が容赦のない品評をする。
 羞恥のあまり涙がこぼれるが、それも触手にあげさせられる喘ぎ声と交じって、肉の悦びにすすり泣いているようにしか見えなかった。


「なんて酷いことを! おやめなさい!」
 トモエが空中に投影されるノワの惨状を見かねて抗議する。しかし、返ってきたのは笑い声と、次なる犠牲者の宣言だった。
「次なるは、武者巫女トモエ! ヒノモトから来た神に仕える清らかな剣士だ」
「ああっ、いやっ、離しなさい!」
 抵抗するトモエもノワと同じ姿勢を取らされ、女として耐え難い姿を観衆に晒した。
 羞恥に耐えきれず目をかたくつぶって視界から観衆を追い出す。その代わりは触手の這い回る肌はより敏感になり、声も良く聞こえるようになった。

「すげえ、おっぱい大迫力、乳首もびんびんだ。ノワの青い体も良かったけど、やっぱ女はこういうむちむちの方が良いなあ」
「でもあそこの色はノワちゃんに比べて大分濃いぜ」
「腰、細いわねえ。それなのにお尻はあんなに張り出して」
「尻の穴まで丸見えだ、あんな綺麗な人でもやっぱり出すのかなあ」
「当たり前だろ。それどころか、あっちの穴でも結構感じるらしいぜ」

 この人々が塔の主の力で生み出されたものだと思っても、自分のいやらしい体を大勢に鑑賞される恥辱は軽減されなかった。
「はんっ、あうぅ、……きゃっ!」
 突然、トモエは秘裂に今までと違う感触を感じて、思わず目を開ける。
 すると一人の男が身を乗り出し腕を伸ばして、指でトモエの秘肉をいじっていた。
「ああ、なにを、いけません、やめて……」
 トモエは身をよじって逃れようとするが、男は顔を出した真珠をつまんだり、花びらを引っ張ったりと無遠慮にやりたい放題である。
「ひゃうっ、あっ、だめ感じてしまう」
 側にいた他の男も手を伸ばしてくる。触手はそれを許可するかのようにトモエをさらに観客席に近づけた。
 普段のトモエならば、このような狼藉を許すわけもないが、今は素っ裸で、手足を触手にがっちりと縛られている。なす術もなく狼藉者の手ですすり泣かされるより仕方がなかった。

 手首を捕えていた触手が動いて、トモエの腕を頭上から胸の位置までに下げる。触手の先から枝分かれするように透明な細い触手が伸びて、トモエの指の一本一本に甲の側から張り付いた。
「な、なに!? いやっ」
 トモエは張り付いた触手が動くと、自分の手と指が一緒に動くのに驚く。抵抗したいが、力が入らない。
 触手はトモエの手を、胸の大きなふくらみにやった。その指を使って、胸をこね上げたり弾ませたり、乳首を引っ張ったりして弄ぶ。
 まるで自分から乳房の大きさと柔らかさを見せびらかすかのようだった。
 清純そうなトモエの淫らな姿に、観客からは口笛や下品な野次が飛ぶ。
「い、いやっ! わたくしじゃありません……、ああっ、ああんっ」
 トモエは意思に反する自分の淫らな行為にショックを受けると同時に、胸からの甘いしびれが体に広がる。
 そこに、例の男性器型の触手が伸びてくると、胸の谷間にの間に滑り込んだ。
 トモエの手はその陰茎を乳房で挟むと、やわやわとこね始めた。餅のような双丘が押しつぶされ、赤黒い陰茎に密着して淫らに形を変える。
「や、やめて、そんなこと、させないで……! んぶっ、んんんっ~」
 触手の先端がトモエの開いた口にねじ込まれた。亀頭を口蓋や頬や舌に押しつけられては擦られる。垂れた唾液が潤滑液になって、乳房の動きをいっそう激しくしてしまう。
 トモエのパイズリ姿に観客達は一層盛り上がった。

「あんなでかい乳でパイズリされたら、さぞかし気持ちいいだろうなあ」
「なにあれ、おっぱいであんなに感じちゃってるの? ちょっとおかしいんじゃない」

 トモエの口の中で亀頭がぐっと膨らむと、突然口から離れる。そして先端をトモエの美しい顔に向けたまま、白い液体をどくっ、どくっと放出した。
「ぷはぁ、きゃっ、いやっ」
 熱く粘性の高い液体がゆっくりと頬と鼻に伝う。トモエはそれをぬぐうことも許されず。荒い息を吐きながら放心するのみだった。


「ト、トモエ……」
 トモエの清楚な美貌が淫らな化粧に汚されるを見て、レイナは衝撃を受ける。
「さて、最後は流浪の戦士レイナ! ヴァンス伯爵家の嫡子たる姫殿下だ!」
 塔の主が高らかに宣言すると、レイナもまた触手につり上げられ、空中でのM字開脚を強制される。
「くぅっ」
 仲間への仕打ちを見て多少の覚悟はしていても、女の最も秘すべき部分を間近の大観衆に見世物にされる恥辱は乙女の心を切り裂いた。
 せめて態度だけでも屈しないところを見せたいと思っても、頭に血が上り、思わず涙がこぼれる。

「うひょお、やっぱりお姫様は、あそこも尻の穴も綺麗なもんだぜ」
「そうかしら? たいして違わないわよ。濡れまくって、もうドロドロじゃない」
「ちんぽが欲しくなったらああなっちまうのは、お姫様でも変わらないってことだ」

 耳を塞ぎたくなるような言葉を聞きながら、レイナはただ歯を食いしばって耐えるしかなかった。
 細く透明な触手が桃色の秘裂に伸び、ノワと同じようにその秘裂をぱっくりと開けた。さらに、姿を見せたピンク色にてかる膣口にまで達して、それも思い切り広げるように開いて見せる。
「あうっ」
 痛みよりも、女の秘門の奥の奥まで覗かれているという感覚に、思わず声が漏れる。
 レイナの後ろの空中にはそのひくひくと蠢く肉洞の入り口が大写しになる。
「ん? あれって、もしかして処女膜じゃねえか」
 入り口のすぐ奥の部分の壁肉が周りから盛り上がり、真ん中に小さな穴が空いている。
 まぎれもなく未だ侵入を許したことがない、乙女の秘部であった。

「へえ、処女膜ってあんなんなんだ。俺始めて見たよ」
「信じられない。処女の癖にあんなに感じちゃってるの?」
「うわあ、本当に初物のおまんこなんだあ」

「いやあ……やめて、見ないで……」
 大勢に処女膜までも確認される辱めに耐えきれず、涙を流しながら首を横に振ってしまう。
「ふふふふふ、そういえば他の二人は魔物に処女を破られたというのに、レイナだけはまだ操を守っていたな。いささか不公平ではないかね、うん?」
 塔の主がからかうように声をかけてくると、赤黒い触手が股間の下から滑り込んで、レイナの剥き出しの秘門に亀頭を擦りつけてくる。
 恐怖がレイナを貫き、体をびくっとさせた。自分が処女を誰かに捧げるとき、それは生涯の美しい思い出になるような甘い出来事だと夢想していた。下品な観衆の笑いものになりながら魔物に犯されるなど、考えるだに怖ろしい悪夢のような出来事である。
 レイナは襲い来る恐怖に必死に耐える。そして振り絞るようにして言った。

「……好きにすればいいじゃない……
 た、例え犯されても、わたしは決して心まで屈したりしないんだから!」
 もはや、どうにも抵抗することはかなわないのだ。それならば覚悟を決めて誇り高く耐えるしかない。
 そう決意して宣言したものの、これからどのように犯されるのか、そして自分はどのように感じ、どう反応してしまうのか、未経験の乙女は恐れおののいた。
 今でさえ催淫毒により湧き起こる甘い疼きと、這い回る触手に敏感に反応する肌に悩まされている。なんとかみだらに自分を失わないように済むことを祈り、この悪夢のような時間が早く過ぎるのを願うのだった。
「ほほう、さすがは流浪の戦士レイナだ。大陸の半分を支配できる立場にいながら、それを捨てて一剣士として旅に出ただけのことはある。もうすっかり覚悟はできているようだ」

 赤黒い触手が蛇のようにレイナの体を這い上り、愛液にまみれた亀頭をレイナの頬になすりつける。
「い、いやっ」
 思わず逃げるように横を向くレイナだが、触手は構わずレイナの口に亀頭をこじ入れる。
「あむっ、んふぅ、んうっ」
 レイナの口腔内に生臭くも甘い香りが広がる。
 抽挿をはじめる触手をなんとか舌で押し出そうとすが、舌の筋肉では押し出せない。むしろ積極的に亀頭に舌を絡めて、いやらしい水音を立てながら舐めしゃぶるかのようになってしまった。

「なあに、あのエッチな舌の使い方。とても処女とは思えないわね」
「きっと生まれつきちんぽが大好きなんだよ。俺のもしゃぶってもらいてえな」

 レイナは心ない言葉を否定するかのように首を横に振るが、口の中の触手は離れない。口腔内を蹂躙されながら、美しい瞳は潤み、鼻からは甘い息が漏れる。凛々しくも女らしい柔らかさを持つレイナの美貌が、悩ましげに男根をくわえる姿は観客の興奮を誘うのに充分だった。
 亀頭が口の最も奥の部分に押し込まれたかと思うと、突然どくっと脈動し、熱い液体が、のどに向けて発射された。突然に出来事に驚いたレイナは、思わず飲み込んでしまう。
 陰茎触手はなおも液体を発射しながら引いていった。レイナの花のような唇から抜けたとき、最後の発射をした。白い液体が顔にかかり、荒い息を吐く口からも溢れて垂れる。

(わたし、あんなものを飲まされた……。汚されちゃった……。あうっ、なに!?)
 汚辱感とショックで呆然としているレイナに、突然下腹部から熱い衝撃が襲う。その熱さは体中に広がっていった。
「ああっ、ああっ、ああっ」
 まるで体全体が性感帯になったような感覚だった。その体を無数の細い触手がくすぐるように撫でる。
「ひゃふうっ、はうん、いいっ」
 レイナは思わず嬌声をあげてしまう。しかし、そのような刺激では全然物足りない。もっと敏感なところを、もっと強く触って欲しい。そんな欲望が体の奥底から触られる度に強くなってくる。
 それは、催淫毒によって肌が敏感にされた時の感覚が、数倍強くなって体中に余すことなく広がったような感覚だった。
(ま、まさか飲まされた液体にも催淫毒が……)
 いつの間にか触手は繊毛のような細い触手を生やし、それでレイナの敏感になった全身を微かに触れるようにして撫で回した。
 それは、快感を生むのだが、決定的な刺激でないため、ただひたすら蓄積するような快感だった。
 しかも、触手は乳首や秘裂の方に向かっていくように思わせては、止まり、方向を変え、いきなり別の所を触り、何度も最後のとどめを期待させてはぬか喜びさせることを繰り返した。

「ああ、ああん……いや、こんなの酷いわ……。だめ、ああ」
 いつの間にかレイナは、空中のM字開脚のまま、女らしい曲線の腰を前後にくねらせていた。

「やだあ、おつゆが飛んできたわ。なんていやらしい動きをするのかしら」
「もう欲しくて欲しくてたまらないって感じだな。見られてるのにお構いなしだぜ」
「処女であんな淫乱だったら、一度やられちまったらどうなるんだろうな」

 充血した性器をひくつかせて、豊かな尻を揺らしながら空腰を振るレイナに、軽蔑の言葉が浴びせられる。
 頭では強烈な羞恥を感じているのに、レイナは既に自分の意思で腰の動きを止めることはできなかった。
(ああ、イキたい……イキたい。このままじゃ、おかしくちゃう)
 もはや、誇りも体面も、肉体の求めの前では無力だった。

「お、お願い。手をはなして……」
 レイナはつい口に出して懇願する。
「手? 手を使って、一体何をしようというのだね?」
 塔の主の笑いを含んだ問いに、レイナは唇を噛んで答えない。
「理由も言えないのに、はなすわけにはいかんな。場合によってははなしてやらんこともないのだが」
「さ、触りたいの……お願い、もう耐えられない」
 屈辱と快感が入り交じり、すすり泣きながら言った。
「触る? 一体何を触りたいと言うのかな」
「あ、あそこを……」
「あそこではわからんよ。一体どこを、そんなにも触りたがっているんだね」
「わたしの……、ああ、お股のところを触りたいの、あくぅ……」
「なんだって、それじゃまるでオナニーじゃないか!」
 塔の主はわざとらしく、驚いたふうに言った。
「いやいや、これはわたしの勘違いだろう。よもや、花も恥じらううら若き乙女が、人前でオナニーをしたいなどと口に出すはずがない。まったく、どんな最下層の淫乱娘でもそんなことは言えないぞ。ヴァンス家令嬢に向かって、なんともはや、とんでもない失言だった。
 さてさて、それで、レイナは結局何がしたいのかね?」
 レイナは塔の主の残酷な意図を察して、絶望する。卑猥な行為を自ら願うまでなぶり者にするつもりなのだ。
 しかし、体中を這い回るもどかしさに、もはや一刻も我慢できなかった。
「オ、オナニーがしたいの……。お願い、オナニーさせてぇ……」
 振り絞るようにして声に出した瞬間、観客がどっと湧き、レイナは羞恥に脳が焼かれる気分だった。
 魔物にされるより自らの手でやった方が良いと思ったが、こんな思いをするなら、魔物に強制的にいかされていた方がましだった。
「おお、神様、なんてこった。
 レイナ、君は自分が何を言っているのか分かっているのかね。こんな大勢が見ている前で、おまんこをいじっていやらしい一人遊びをしようなんて正気の沙汰じゃない。君の大事な友人も見ているんだぞ」
 トモエとノワは、触手に縛られたまま既に闘技場に戻されていた。体をまさぐられて時折喘ぎ声をあげているが、心配そうにレイナの方を見ていた。
「ああ、お願い、見ないで。もう許して……。いきたいのにいけなくて、わたしどうにかなっちゃいそうなの……」
「やれやれ、処置無しだな」
 泣きながら懇願するレイナを、触手は闘技場のトモエとノワの前まで運ぶと、拘束を解いて肉体を自由にした。

「レイナさん!」
「レイナ!」
 レイナは仲間の目の前で躊躇した。しかし、結局は耐えられないことは自分でも分かっていた。
「ああ、トモエ、ノワ……。ごめんなさい、わたし、もうダメなの……いやらしいの。お願い、見ないで。恥ずかしい……」
 足を開いた膝立ちの姿勢で両手を股間に持って行き、秘裂の柔肉をかき回した。
「あうんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
 レイナは渇望の末ようやく得られた快感に、とても嬌声を押さえられない。
 トモエとノワは尊敬すべき友の、絶対人には見せてはいけない姿を見まいと、目をつぶって横を向く。それでもその声と水音の激しさが、レイナの行為の淫らさをはっきりと伝えた。
「おやおや、何というはしたない姿だ。まるで獣も同然ではないか」
 塔の主の卑下する言葉も、快感を貪るレイナには届いていなかった。

 自らの手でクリトリスや処女穴をいじめながら、レイナはすぐに違和感に気づく。
(ああっ、いけないっ! どうして、いけないの!)
 限界寸前の肉体はすぐに絶頂に達すると予想していたのに、陰核からの強い刺激にもなぜか達しなかった。
「くっくっく、このイソギンチャクの精液を飲んだ女はな、同じものを子宮に受けねば絶頂に達することができないのだよ」
「そ、そんな……、酷い……」
 レイナは恨めしげに言う。残酷な辱めの代償に得た自慰は無駄だった。それどころか、肉体はさらに高ぶって、生殺しの状態が一層辛くなるだけだった。
 
(もしお前がこうするなら、触手で犯して、絶頂に導いてやるぞ)
 塔の主が、直接頭の中に伝えてきた。
「あうう、そんなの無理よ……。あんまりだわ」
 塔の主の無慈悲な提案に、レイナは思わず口走る。
 レイナは、しゃがみ込んですすり泣きながら、自分の体を抱くようにきつく手を回した。
 そうしていなければ、手がどうしても敏感な部分に行ってしまう。それをするとさらに辛くなるだけなのは分かっていた。
 その体勢でじっとしていれば多少は楽になるかと期待したが、一向に絶頂への渇望は収まらず、悩ましく身をよじらせてしまう。
 もはや耐えきれない、塔の主の言うとおりにするしかないと、レイナは屈服した。よろよろとおぼつかない足取りで立ち上がる。しかし自分のしなければならないことを思うと、足が震え、またしゃがみ込んでしまった。
「む、無理よ。やっぱり私には出来ないわ……」

 心配そうに見ていたトモエとノワを拘束していた触手が突然動き、二人を地面に引き倒す。
「きゃっ」
「な、なにっ」
 そして、トモエを仰向けに、ノワを四つん這いにして、足を開かせる。
 レイナが顔を上げると、二人の愛液にてかる発情した秘裂が丸見えだった。
「そういえば、トモエもノワも処女膜は破られたとはいえ、男のちんこの形を味わってはいなかったな」
「そ、そんな、およしなさい!」
「いやぁっ、やめてぇ」
 衆人環視の中、魔物に犯される恐怖に二人はもがくが、無意味な抵抗だった。
 伸びてきた赤黒い触手は、亀頭を何度か擦りつけて愛液まみれになると、容赦なく二人の肉壺に突き刺さった。
「はんんん、あーーっ、はあん、はんっ、いやっ、はぁっ、そんなところ、感じてしまうぅ」
「きゃうんっ、やん、あん、やだあ、あふうん」
 トモエは美しい髪を振り乱し、ノワは幼い腰をいやらしくくねらす。発情させられ続けていた女肉は、力強く打ち込まれる肉杭になす術もなく反応してしまう。
「どうかね、雁が中の壁をえぐってたまらないだろう。ふふ、答えることもできないか」
 大勢の見ている前で、女そのものたる秘穴を陵辱されて、肉の快楽に溺れる姿を見せつける。二人とも、その異常さ、恥ずかしさを痛いほど感じていたが、それを上回る快感に肉体を支配されていた。
(ああ、凄い。トモエもノワもいやらしくてとても綺麗……。そんなに乱れるくらい気持ちがいいの?)
「はうっ、あん、ああっ、もうだめ、だめ、いっちゃう、いってしまう……、
 ああぅ、ああっ、ああっ、いくぅーーーーーっ」
「ああっ、あふぅ、くふぅ、あんっ、いや、いや、ああっ、あああああっーーーーー!」
 準備万端整っていた二人の体は、程なくして絶頂に達してしまう。
 体を艶めかしく反らして、高い声を上げながら、解放されたように痙攣していた。そして、荒い息を吐きながら、ぐったりとなる。

 目の前で友人達の性器が触手に陵辱され、絶頂に押し上げられる様をみたレイナの中で何かが崩れる。
(う、羨ましい。どうしてわたしだけこんなに辛いの?
 わたしもあんな風にされたい。気持ち良くなって、思い切りいきたいの……)
 レイナは地面に仰向けになって横たわる。そして足を開くと、腰を思い切り持ち上げ、体を折り曲げるようにして、足を顔の横に持ってくる。レイナの白く丸い尻が空を向き、肉唇と肛門が空中にさらけ出された。いわゆるまんぐり返しの姿勢である。
 突然のレイナの行動に観客がどよめく。空中にその姿が大きく投影され、上を向いているレイナもそれを見る。
(ああ、わたしったらなんて淫らな格好を取っているの……)
 頭に血が逆流するような感覚に襲われるが、それが羞恥なのか欲情なのかもはやレイナには判別できなかった。
 そして両手が伸びて、乙女の秘口を処女膜が見えるほどに強く開いた。
 レイナは上気した顔で深呼吸した。もし言ってしまえば、自分自身が壊れるのではという恐怖と、もうそれでも良いという期待が錯綜する。そして、口を開いた。

「……レイナは、人に見られていてもエッチなことを我慢できない淫乱美闘士です。本当は魔物に負けて犯されるのを期待していました。
 こ、これから魔物に処女を捧げますので、レイナが沢山感じて天国にいけるように、レイナが女になるところをよく見ていて下さい」

 一気に言い切った後、レイナは心が軽くなった気がした。なんだか自分を縛り付けていたものが突然無くなったような気持ちだ。
 力も抜け、顔が横向けに倒れる。すると大きな瞳を丸くして、驚愕の表情で自分を見ているノワとトモエの顔が目に入った。
 突然体が震えた。一瞬遅れて、激しい恥辱が襲いかかる
「いやあっ、こんなの嘘! 全部嘘よぉーーーっ」
 体を跳ね起こそうとするが、素早く伸びてきた触手に手足を押さえられ、そのままの姿勢で固定される。
「ふははははは、今更自分で言ったことは取り消せんぞ。お前の仲間も含めて皆しっかりと聞いておる」
「いやあ、違うのぉ」
 レイナは涙を流して首を横に振る。
「何が違うと言うのかね。処女喪失をみんなに見られたいんだろう、そちらの方が興奮するから。くく、望み通りにしてやろうではないか」

 天を向いた股間の上から、赤黒い触手が顔を出し、秘肉を亀頭で嬲る。
「ああ……」
 絶望の中、レイナにはそれが自分の罪にたいする刑の執行人に見えた。心が強く拒否しているのに、肉体が期待に震えるのは押さえられなかった。
「この姿勢だと、処女喪失の様子が自分でもよく見えるだろう。一生に一度のことだから良く覚えていないとな」
 
 亀頭が下を向くと、ピンクにぬらつく処女穴に狙いを定める。それは誘うようにひくひくと蠢いていた。そして、そのまま下に赤い先端を押し込み、力を込めて柔らかい肉壁を押し破った。
「あっつううぅっ」
 股間に鋭い痛みが走り、思わず声を上げる。そして、深い喪失感がやってくる。
(ああ、わたし、ついに魔物に犯されちゃった……)

 陰茎触手はさらに沈み込み、先端が子宮口に当たる。初めて、体内に熱い異物を詰め込まれ、女の深奥を触れられる感覚に、レイナの体が痙攣する。
 そして、陰茎はゆっくりとした抽挿を開始した。肉洞は狭かったが愛液がたっぷりと出ているので、スムーズに動く。赤い血が一筋レイナのデルタを流れた。
 先程まで乙女だった自分の肉穴に、触手が水音を立てながら上下に出入りをしている。それを見ながら、内壁を雁にえぐられる感触を味わっていると、発情しきっていた体がどうしても反応してしまう。
「あっ、はうぅん、ああん、だめ、ああっ」
 思わず漏れる喘ぎ声に、観客から揶揄するような言葉が投げかけられる。
(彼らとって、私は完全に露出狂の淫乱な変態女……。でもそれが正しいわ。だって今こんなに感じてる)
 上空に投影された自分は、眉根を寄せて目を潤ませ、口を開いたまま高い声とよだれをもらし、触手の突き刺さった尻をぷるぷると揺らしていた。
 一瞬、先程のノワとトモエの驚いた顔が頭に浮かぶが、それも、高まっていく性感にかき消された。
 そして性感が限界まで高まりながら爆発しない状態で、レイナは獣のように喘いだ。
「はぐぅっ! はうっ、はうあああああ、はんっ、はうううっ」
 そしてついに、肉茎が脈動するのを膣の内壁で感じる。レイナの肉洞は収縮すると、それを逃がさぬかのように強く食いしめた。
 それは強い脈動に合わせて熱い液体を、レイナの内部に叩きつける。
「はあっ、はあっ、はぁ、はんああああああああっ!」
 絶頂が体中を電撃のように駆け巡る。溜め込んでいた快感が一斉にはじけるような感覚に、頭の中が真っ白になる。
 レイナは、その白い体を痙攣させながら、そのまま気を失っていった。

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